廃業の手続きと苦労

情報収集はインターネットや書籍で
弁護士へ依頼する前に、自己破産について自分で調べていました。例えば、自己破産の申請をした場合、どのような処理が必要で、具体的にどういった手順をふむのか。自分自身は法的にどのような立場に置かれ、生活上どういった制限が発生するかなど。
弁護士などの士業のほか、裁判所や法務省のホームページも調べました。2〜30の記事を読みましたが、手続きの流れや免責についての内容がほとんどでした。
これらの情報を確認しながら、自分のケースに当てはまるかを考えました。ですので弁護士事務所へは「廃業するために、自己破産の手続きを依頼する」と決めて伺いました。
農地が思わぬ障害に。6年を要した手続きの”壁”
一般的には、自己破産手続きを弁護士に依頼して、すべての支払いをストップさせます。その後弁護士が資料を作り、裁判所に自己破産を申し立てるまで2〜3ヶ月。最終的な決定まで3ヶ月〜半年かかり、早ければ1年、だいたい2〜3年で手続きが完了します。
ところが僕の場合は、2015年に弁護士へ依頼したものの、裁判所への破産申し立てに6年かかってしまいました。
僕は地元に田畑を所有していたのですが、恐らくこの不動産がネックになってしまった。
と言うのも、あまり知られていませんが、田んぼの売却先は農家のみと法律で決まっています。仮に宅地に変えるとしても、農業委員会の許可が必要で、承認が下りるまでに1年近くかかる。このような理由で、売却先を探すのに大変苦労します。
一方、放置すると固定資産税のほか、土地改良組合費といった費用がかかります。滞納すれば債務が積み上がり、支払えば手持ちの資金が減る。これらの様々な手続きと課税をどのように処理するべきか。結論が出ないまま弁護士も悩んでいたようです。
結局、不動産の放棄を裁判所が認めてくれたので、ようやく手続きが進みました。
農地は「農地法」によって売買や転用が厳しく制限されています。買い手が農家に限られるため処分が進まず、破産手続きが長期化して固定資産税などが膨らむケースは、地方の経営者が見落としがちな盲点です。




