廃業したくてもできない。妻の一言で決めた撤退【前編】––10年迷い続けた経営者が会社をたたむまで

事業譲渡やM&Aを行わなかった理由

事業転換や、その準備のための事業縮小などを行い、事業に対する価値が薄まるなかで、事業譲渡やM&Aを検討する余地はありませんでした。規模的にも、廃業すれば他社が代わりに注文を受けるだけと考えていました。

法的整理には大金がかかる

ちなみに自己破産の申請には大金がかかります。僕の場合は、法人で約150万円、個人は70〜80万円程度。法人の場合、内訳は約70万円が裁判所(国)へ。破産管財人に50万円、残りは弁護士費用となりました。

残酷ですが、費用を用意できなかったら自己破産すらできないんです。法テラスや市役所の無料の法律相談もあるものの、破産費用の補助はありません。

つまり、支払えなければ夜逃げするか、債権者に差し押さえされながら耐えしのぶか。子供が学校に通っていたら引っ越しもできませんし、保険証も使えなくなります。かなり不自由な暮らしを強いられます。

廃業できる費用を持っているかどうかって、実はかなり重要なポイントなんです。

「夜逃げ」には、自己破産するための費用が用意できず生活が困難になるケースもあるようです。

会社を終えた後、中村さんは収入を得るために仕事を探し始めます。応募先では、廃業した元経営者という経歴を厳しく見られることもありました。それでも、経営と廃業の経験が次の仕事へつながります。
後編では、仕事探しから現在の経営者支援に至るまでを伺いました。

>>> 後編へつづく。
後編では、廃業後の仕事探しから経営者を支援する現在の仕事に至るまでを伺いました。
後編は無料会員限定でお読みいただけます。


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経営の出口戦略を考えるメディアの編集長。会社をたたむ全ての経営者へ届けます。編集ライター歴25年超。美味しいものがあればご機嫌です。

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